SPECIAL TALK

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スペシャル対談!
明星学園で見つけた本当の気持ちとは…?

トークテーマ:
「明星学園らしさ」ってなんだろう?

日頃、メンバーさんたちと向き合う中で生まれた感動エピソードや、印象深かった出来事はありますか?

特定の好きなスタッフにくっつくメンバーさんがいたのですが、ある日を境にいろんな人にくっつくようになって。ずっと手を離さないことも増え、スタッフも他の仕事ができずに大変になってしまったんです。
その時、そのメンバーさんは「好き」ということを伝えたかったのですが、自分が嫌われているのではないか、本当に好きって思ってくれているか、という不安から余計に離れられなくなっていました。
そこで、そのメンバーさんへ好きだよと伝えるために、その方の部屋に『大好きシール』を設置しました。出勤したスタッフが「好きだよ」と伝えながらシールを貼り、だんだん集まっていくことでスタッフの気持ちが伝わっていくような支援をしたんです。それからひっつく行動もなくなり、シールを見ながらのんびり過ごす時間も増え、今は落ち着いた生活をされています。

1ヶ月でシート1枚がいっぱいになるんだよね。
今は何枚くらいたまっているの?

そうです。今は6枚くらいになっています。
その方が好きなミッキーのシールを使っています。

集まったシールをしまい込まず、部屋にどんどん貼っていくことで、大好きがいっぱいになるわけですね。言葉だけじゃ理解できない方が多いので、大好きシールという形になったんだね。
小椋さんはどうですか?

私の支援でいうと、ずっと仕事を頑張ってきたあるメンバーさんがいたんです。仕事をすることでみんな「頑張っているね」と褒めてくれたり、ご両親も褒めてくれたりがあって。ご両親を喜ばせるためにも、生きがいとして仕事をされていました。
ところがある日突然、(仕事で使う)クッションを押しのけて、「やりたくない」という意思表示をし始めて…困っていることがあってしたくないのだろうか?と思ったのですが、違って。最終的に向き合っていくと、「のんびりした生活をしたいから、仕事はしたくない」という意思が見えてきたんです。
そこで、他の人とのんびり過ごすことを促す支援を行ったところ、今は穏やかにのんびり他の方たちと過ごされています。新たな気持ちの発信を受け取り、支援したことで、穏やかな生活を送れるようになったことは良かったとすごく感じています。

仕事をやめるということを、ご両親に伝える時が大変だったんだよね。

そうです、ずっと(そのメンバーさんが)声を出されていて…

いつもなら1日声を出さないような方なのに、1日中声を出していたよね。
その様子をみて、お父さん・お母さんにいうのは勇気がいるんだろうなあ、という話になって。ご両親も喜ばれていたのを知っているし、仕事をやめるって言うとがっかりして「やってくれよ」と言われるんじゃないかと思いながら…電話したんだよね。

はい。でも、ご両親は「(自分が)決めたことなら、のんびり過ごしたらいいと思うよ。」って認めてくださって。それから、メンバーさんのずっと出ていた声が止まったんです。

心配が取れて声が止まったということがあったのだね。ご両親が、「自分が決めたことなんだからいいよ」って言ってくれるって、すごい良いことじゃないですか。自分たちが親を超えていくって大変だけれど、メンバーさんにとっても大変なことですよね。期待を裏切るかもしれないと思っていたことが、ご快諾していただいて、メンバーさん本人も僕らも嬉しかったですよね。
小林さんはどうですか?

自分はまだ2年目ですが、最近支援をしている中でいうと、イベントなどの後に力が入らなくなって、ふらふらになってしまうメンバーの方がいたんです。「疲れたのかな?睡眠を取れば大丈夫かな?」と考えていたのですが、他のメンバーさんにちょっかいをかけたり、つねってしまったりする気持ちの発信があって。
その様子から、園長にも「ただ疲れているのとは違うかもしれないよ」とアドバイスをいただき、自分なりに再度考えてみました。自分たちも忙しそうな人を見ると、どうしようかなとか声をかけづらいなとかあると思うのですが、メンバーさんにもそういうのがあるのではないかと考えたんです。
それから、イベント前には「迷惑なことじゃないんだよ。職員もすごい楽しみにしているよ。」ということを伝え、イベント後に「楽しかったね!」という気持ちを共感するようにしました。メンバーさんに「自分は楽しんでいいんだ」「迷惑じゃないんだ」と思ってもらえるように、共感の支援をしたんです。
気持ちに寄り添い共感していくことで、メンバーさんを通して自分の成長を感じています。

「僕は楽しんじゃいけない人なんだ」という気持ちがそのメンバーさんにあることがわかって、とにかく「職員は楽しいんだから一緒に楽しもうよ!」という気持ちを伝えるようにしたんだよね。それが積み重なることで、イベント前後もふらふらしなくなったよね。
今、皆さんにお話しいただいたような支援の中で、自分たちも一緒に幸せになっていく、というのが明星学園の理念『みんな幸せになりたい あなたも私も』になっているのだけれども、皆さんはいかがですか。

メンバーさんが幸せになることは自分にとっても嬉しいし、その支援ができて良かったという気持ちへ繋がっていくのかなと思います。不安だったこともあるけれど、解決できたことで自分も楽になれたし、他のスタッフさんたちの仕事のしやすさも生まれてよかったです。

私は日々理念を念頭においてというわけではないので、「今あなたと一緒に幸せになったな〜」とか思うわけではないです。でも、伝わらないと思っていた考えがご両親にも伝わって「いいよ」と言ってもらえたことで、ずっと出ていた声が止まる本人の行動変容もあり、『今嬉しいんだな、幸せなんだな』と感じ取れました。「汲み取れた思いを代弁できた、幸せに一歩近づけた、よかったな」と思える幸せがあります。

僕も、行動を変えるきっかけになれたのが大きいです。幸せって何かは普段考えないですが、自分なりに生き方を見つけていくことは大切だと思うので、共感から本当の気持ちを発見できたのは、成長にも幸せにも繋がっていると思います。

皆さんのお話から、明星らしさがたくさん見えてきましたね。普段は言えないことでも、メンバーさんとの間だったら言えることもあるもんね。
みんな、成長していることと『幸せ』ってあまり繋げて考えてないのかもしれないけれど、良い方向に変わっていくということは幸せだし、成長しているということだと思います。